出典:https://www.fashionsnap.com/
グッチといえばGGのロゴモチーフやバンブーモチーフなど多くのアイコン的デザインを打ち出してきた、言わずと知れたラグジュアリーブランドであるが、今アメリカの若者の間でグッチの人気が急上昇している。今回はその理由を追求してみた。
最も検索されたブランドとして好調な売り上げ
グッチの親会社であるケリング(Kering)は24日(現地時間)、2018年第1四半期のグッチの既存店売り上げが48.7%増え、2017年第3四半期の49%、2017年第4四半期の43%に続いて、売り上げは好調だと発表した。
グッチの人気が爆発的に上昇したのはここ数か月のことで、特に顕著なのはアメリカである。
中でも1980年代から2000年初頭に生まれたミレニアル世代と1990年代半ばから2000年代の初めに生まれたZ世代から支持を得ている。
2018年第1四半期の中でもオンラインでの売り上げが前の年に比べ3桁増となっており、ネット通販を使いこなす層がグッチの売り上げを引き上げたとみて間違いないだろう。
Google(グーグル)が年末に発表する過去12カ月の検索ランキング“2017年ファッションブランド部門”では、「CHANEL(シャネル)」や「Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)」、「Supreme(シュプリーム)」と不動の人気ブランドを抑えてグッチが1位となっている。この結果から見ても、インターネットを使いこなす層からの支持が熱いことがわかる。
90年代のリバイバルファッションの波をうまく捉えたグッチ
2015年頃は世界的にも究極のシンプル、ノームコアファッションがトレンドでどこのブランドもこぞってロゴ入りバッグやアパレルの販売を縮小した。ミレニアル世代やZ世代は機能と実用性を選ぶとされていたからだ。
しかし、2016年頃からは色を足せるだけ足すマキシマリズムがトレンドとなり始め、決定的となったのが2017年。ミラノデザインウィークでは80年代の色とりどりで華美なデザインやポストモダンなデザインが多く発表された。この流れでブランドロゴを強調したアイテムを次々に打ち出し、グッチは若い世代を夢中にさせたのだ。
ロゴが主張するスウェットやTシャツを見ると、少し前なら成金趣味でダサいと間違いなく敬遠されていただろう。しかしグッチは今若者から求められている「ちょっとダサいおじさんスタイル」のニーズに寄り添い、ベストタイミングで新しいデザインを打ち出してきた。
バブリーなデザインはこの夏、大ヒットとなり多くの若者から愛された。
これからもグッチの新しい動きに目が離せなくなりそうだ。

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