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売上を支えるインバウンド客と買取アプリの進化

投稿日:2017年11月30日 更新日:

再び好調な流れを迎えつつあるインバウンド需要

近年、中国人富裕層の爆買いが日本でも話題になっていますが、その勢いは好調のようです。
日本の大手百貨店であるそごう西武、三越伊勢丹、阪急百貨店、大丸松坂屋、高島屋の5社の
10月度の売上高が3ヶ月連続で全ての会社が前年の売上高の実績を上回りました。
中古ブランド業界もインバウンド客には売り上げを支えられてきましたが、
今では中国人以外にも様々な国からの旅行者が訪日し、
2020年の東京オリンピックに向けて売り上げを伸ばしていく事でしょう。
中古業界の高額のジュエリーや時計、
エルメスの高額革バッグなどは為替や金の値段にも大きく相場を影響されますが、
そちらも好調な波に乗っています。
2017年、今年に入ってからは為替、金相場共にあまり変動せず、
11月現在ではジワジワとその値を上げてきていて、
日経平均株価も上昇し続けています。
これから12月、1月と商品の売りやすい時期にも突入するので、
このまま向かえばなおさら、中古業界の売上は追い風と言えるでしょう。
さらに日本でも多くのブランドが販売員の募集をしており、
着々とオリンピックに向けて販売体制を整える準備をしていて、
どこのブランドも期待が大きいと言えます。
しかし中には2016年~のインバウンド需要が減った時に、
2014年の好調な爆買いから大きな設備投資をして、
予想よりも売り上げが伸びずに店舗や百貨店の閉店も多く見られ、
どこまで予想するかは非常に難しい所ではあります。
一方国内の買取の事情について、2017年は中古ブランド業界では様々なアプリが話題になった
年でもあります。

買取を促進し、中古業界に物を増やすアプリ

筆頭としては即金買取でリリース初日にサービスが休止してしまうことで話題になった「CASH」、
海外にも進出しさらに勢いを伸ばす「メルカリ」、
なんぼやを展開し業者向けの大規模なオークションを運営する注目の高い株式会社SOUの査定アプリ
「マイニ-」などがあり、これらの業者ではなく一般消費者向けのアプリによって、
日本のリユースに対する一般層の意識が変化していると言えます。
メルカリなどのフリマアプリが好調になることで、
中古業界への買取量の減少にも繋がる影響を与え自分自身で出品ができる人は不用品を売る際に、
基本的には買取より高い値段で売ることができるというフリマアプリを選びます。
またヤフオクよりもフリマアプリはカジュアルさとシステムの簡略化で中古販売サイトで出品したことのない層も引き上げました。
一方で他二つは、その流れを戻すかのようにCASHやマイニ-のアプリで再び不用品を買取に持ってきていただく流れを促進するアプリです。
CASHのアプリは商品を確認する前に即金振り込みという買取の形で話題になり、
それが大きなアドバンテージとなりましたが、買い取ったものを利益が出る価格で、
ユーザーの入力情報のみで買取を行う難しさは非常に大きいようにも見えます。
マイニ-のセールスポイントは1分査定で物の価値がすぐにわかるというもので、買取自体はその後に店舗に持ってきていただくか、宅配買取の形で、今まで様々な会社が行ってきたサービスではありますが、すぐに査定の目安額が出てくる点はCASHのアプリのサービスにも通じるものがあります。

写真査定の難しさとAI技術の可能性

アプリ内の査定時には、いくつかの項目を査定材料としています。
ブランド名や商品のタイプ、バッグならトートバッグなのかショルダーバッグなのか、
素材など、CASHのアプリは査定項目のアップデートを繰り返し、
現在では大きさや商品のタイプなども当初よりは細かくなってきましたが、
中古ブランドの査定にはそれだけではなかなか難しい点もあります。
例えば同じブランドで同じ形、色、ほぼ変わらない状態でも、新旧があるタイプなら相場も変わってきますし、
新旧は見た目では非常に僅かな差でも大きく異なる相場のものもあります。
色によっても人気、不人気、それに伴い相場も変わりますが、
ものによっては赤より黒が人気で相場が高いバッグもあれば、
逆に黒より赤の方が人気が高いバッグなども存在しますし、
プレミア商品なども相場が大きく変動するものが多いので、さらに難しい買取になるでしょう。
さらにCASHのアプリでは買取商品の写真を撮って査定金額が表示されますが、
実際のところ写真自体には査定の判断材料となっていないとも言われています。
写真から商品を読み取り、相場を引き出す事はシステム的にとても難しいことで、
査定においてもその部分は大きな要素でもあります。
しかし、写真だけでもほぼ正しい相場を引き出せるようになれば、査定の正確性は格段に上がります。
注目されているAIのディープラーニングのシステムなどで、圧倒的な中古商品の情報量があれば写真から査定金額を出す事は可能になる時はそう遠くないかもしれません。
そうすればCASH、マイニ-共に査定の制度は上がるはずです。
残るは商品の状態の精度になりますが、この点も非常に難しく高いハードルです。
正確に商品の状態を見ることは一朝一夕で身につくものではありませんし、
相場を商品の状態と合わせる事は、言うなれば感覚に近い要素もあるでしょう。
それを買取アプリのユーザーが正確に状態を入力する事はほぼ不可能に近く、結局のところ、その部分が買取査定金額に幅が出てしまう要因となります。
この部分はAIのシステムを使って正確に商品の状態を読み取れるようになったとしても、
例えば商品の全体をカメラで写すようにしても状態が劣化している部分を映さないようにすることが難しくはないので、鑑定士が直接見ないような査定は、正確性を求めると難しいという結論には至ります。
CASHのアプリはそういった査定相場のズレが大きくならない価格、最高査定金額を20000円と設定もしてたり、あとは即金の需要に対応することで、査定金額の不確かな点を補完しているとも言えるでしょう。

海外に放出されていく日本の良質な商品

このように家に眠らせている商品や、フリマアプリなどでCtoCの取引で中古買取業者に回ってこない商品を手に入れるための施策がありますが、中古買取業者は逆に国内の買取からの販売ではなく、
海外事業に目を向ける会社も増えています。
話は戻りますが、
インバウンド需要が高まったことにより日本からは多くの良質な商品が海外に出て行ってしまったと言われ、
オリンピックに向けてさらにその需要が伸びれば日本からは良質な商品が減っていく事も予想されます。
勿論国内の消費が増えれば、日本の中古業界にも商品が回る量も増えますが、
2014年からの流れのように、それ以上に海外に放出されれば良質な商品が減っていく事は避けられませんし、
販売側も国内の日本人に売るよりも高く売れるなら海外のお客様に販売します。
実際に為替の影響などで日本の商品は安く、自国に持ち帰って転売することができる海外国のバイヤーは日本にとっても良いお客さんです。
それならばと海外に買取店を構える会社も増えておりますし、海外に販売店を出店する事も増えています。
中国以外でもアジア圏の国の発展は著しいものがありますので、
今後そのような国への進出も増えてくるかもしれません。
様々な業態でも日本はどんどん安くなっていると言われ、他国が高くなればそちらに移っていく。
東京オリンピックを控えた日本が大きな転換期であるならば、中古業界もそのサービスとビジネスモデルを変化させなければいけない、大きな転換期であるかもしれません。

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